2023年4月3日
こんにちは！！髙橋板金工業ブログ担当の加治です。
前回のブログでは、【トントン葺きとは？】その脅威の性能を現代のルーフィングと比較して詳しく説明します。
という内容についてお話させて頂きました。
以前から【ルーフィングの重要性】についての内容は様々書いてきました
なぜルーフィングは必要なのか？
どのようにして防水しているのか？
昭和以前の屋根にはルーフィングという化学シートが発達していませんでした。
その時の屋根は、過去の先人が屋根の防水シートとして使用していた
【トントン葺き】
という、今では滅多に見かける事のない特殊な防水方法を取っていました。
前回のブログでは、トントン葺きを例に出してルーフィングがどのような役割を持つか
ご紹介していますので
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。
今回お話する内容は【板金屋根の弱点】についてのお話となります。
皆さんは板金屋根の弱点と聞くと【錆び】が思い浮かぶと思われます。
しかし、近年は【ガルバリウム鋼板】の研究成果において
カラー鉄板の時代に言われていた錆による腐食という問題が
殆ど解決したと言っても過言ではありません。
今回お話する内容は錆ではなく
板金屋根を知り尽くしたプロが板金屋根の最大の弱点をお話します。
ご興味のある方は最後までご覧いただけると幸いです。
板金屋根最大の弱点、それは【ピンホール】です。
この写真は立平屋根のズームアップですが
板金屋根は鉄板を切って曲げて加工を行うので
どうしても小さなスキマが空いてしまいます。
※鉄板を織り込んでいる部分に空いている穴が分かるでしょうか？
このような加工による微細な穴を【ピンホール】と呼び
長年板金屋根の弱点として様々な点から研究されてきました。
どうして小さな穴から水が入るのでしょうか？
このように小さな穴から水が入る現象を【毛細管現象】と呼び
小さな穴やスキマであるからこそ水が呼ばれて中へ中へと入って行ってしまうのです。
しかし、その水の量はごく少量である為
下地が腐る、天井が濡れるなどの大きな異変が起きない限り
中々気づくことがないので非常に厄介な現象です。
ピンホールからの水侵入を防ぐのは
ピンホール付近に入念なシーリングを施す事で防ぐ事が出来ます。
しかし、シーリング自体の寿命は１５年と短い為
シーリングが切れた時に対する備えも必要となってくると私たちは考えています。
ここで一旦瓦屋根の話に変わりますが
瓦屋根は板金屋根と比べると繋ぎ目が非常に多い屋根となっています。
それなのに雨漏りしない仕組みはどのように作られているのでしょうか？
実は
瓦屋根は繋ぎ目から侵入した水が瓦の繋ぎ目や軒先から
排水出来るような仕組みになっているのです。
そこで、従来までの板金屋根は排水性能よりも【水が入らないように作られていた】のに対し
【入ってしまった水を排水出来るように作る】という考えにシフトすべきだと考えます。
もちろん従来までの【水が入らないように】というコンセプトは残したままです。
シーリングは非常に有効な防水手段だとは承知しておりますが
私たちは、シーリングが切れても雨漏りせず長持ちする屋根を目指していました。
長年の研究の成果もあり、【排水できる板金屋根】という物が殆ど完成しています。
現状に満足せずに更に研究を続けて行きたいですね！！
いかがでしたか？今回のブログはお役に立てたでしょうか？
今回は自分語りのようなブログになってしまい申し訳ありません。
しかし、魂をぶつけて研究できる魅力！それが板金屋根にはあります！
板金屋根はこれからもまだまだ進化する事でしょう！
気になる質問などございましたらコメント欄にてコメントお待ちしております。
弊社は、雨樋工事、各種板金工事、コーキング工事、雨漏り工事、外壁板金工事を承っております。
工事をお考えの方はお声掛け下さると幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございました！
これからも皆様のタメになる情報を発信していきますのでよろしくお願いします！
皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
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