2023年4月3日
こんにちは！！髙橋板金工業ブログ担当の加治です。
前回のブログでは、被害に合う前に知っておくべき【棟板金の台風被害】について
という内容についてお話させて頂きました。
棟板金とは屋根の頭頂部に設けられる板金の事で
屋根が雨漏りしないようにする為に重要となる部分であり
棟板金の納め方によって屋根の雨漏りリスクと風害による棟板金の飛散が防止されます。
納め方はそれぞれの板金職人や業者によって様々ですが
全ての業者が共通に行っているポイントは【雨漏りせず】【風に強く】【美しく納められる】
の３つのポイントとなります。
しかし、近年では２０年ほど前の気候とは打って変わり
台風時期に限らず風速２０ｍ以上の突風に見舞われる事が多くなってきました。
その為、棟板金飛散のご依頼が非常に多くなっております。
前回のブログでは台風、または突風による棟板金飛散という被害に合う前に
注意喚起も含めてブログに纏めています。
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。
今回お話する内容は【水返しの役割】という内容についてお話させて頂きます。
水返しとは建築用語で板金の端に加工される場所の事を指します。
板金で雨仕舞いを行う場合、この水返しの存在は必要不可欠となってきます。
水返しは知らない人には勘違いされやすく
DIYなどでケラバ板金をホームセンターで購入した事がある人は
「手を切らないように加工してあるのだろう」と考えるのでないでしょうか？
確かにそういう意味合いで板金を折る場合もあります。
その加工方法の事をアダ折り（またはムダ折り）と言い、水返しとは全く違う役割を担っています。
今回は板金では基本となる水返しの必要性について詳しくお話したいと思います。
ご興味のある方は最後までご覧いただけると幸いです。
屋根の端に付いているガンメタリック色の板金を唐草と言い
雨水が軒先から屋根に侵入する事を防止している部材です。
その唐草の内側に水返しをしているのが分かるでしょうか？
上の写真だと分かりにくいと思うので断面図を用意しました。
上の写真を断面図にするとこのような状態になっており唐草の屋根側端が折ってあります。
なぜこのような一見不必要に見える加工を施す必要があるのでしょうか？
どのような完璧な雨仕舞いを行っても軒先は水を吸い上げやすく
それが下地まで届いてしまうと急激に下地の寿命を縮めてしまいます。
そこで、軒先から侵入した水をどこかで切る、もしくは排出してあげるという事が重要となってきます。
ここで必要となってくるのが【水返し】です。
このように軒先から侵入した水を返し加工を施す事で水の流れを切って中へと入らないようにする
このような役割があります。
水はどんな小さい穴からも入って来る上に毛細管現象でどこまでも進んでしまいます。
※毛細管現象とは小さなひび割れや穴から水が重力に逆らって染み渡る現象
どこで水を切るか？難しい事ですが板金屋の永遠の課題だと思っています。
いかでしたか？今回のブログはお役に立てたでしょうか？
今回は一般の皆様にはあまり馴染みのない内容だったと思いますが
皆様には業者の施工方法や意味合いを少しでも知ってほしく
今回のブログを綴っています。
その理由とは【施工不良と闘える施主様】という目的があります。
弊社のブログを通して少しでも建築の知識を身に着けて頂ければ
手抜き業者や施工不良を起こす業者を見抜く事が可能になってくるハズです。
もうやられっぱなしの時代は終わりました。
これからは施主様から声を挙げて業者と共に家を造っていくという時代だと私たちは考えています。
弊社は、銅板葺き工事、雨樋工事、各種板金工事、コーキング工事、雨漏り工事、外壁板金工事を承っております。
工事をお考えの方はお声掛け下さると幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございました！
これからも皆様のタメになる情報を発信していきますのでよろしくお願いします！
皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
弊社のHP
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