こんにちは!!髙橋板金工業ブログ担当の加治です。
前回のブログでは、無駄ではない!素材を錆から守る【ムダ折り】について詳しく解説します。
という内容についてお話させて頂きました。
板金の加工技術に【ムダ折り】(アダ折りとも言います)という技術があります。
その名前には【無駄】と付いていますが、全く無駄な技術ではありません。
建築板金では0.3mm~0.5mmという極薄の鉄板を扱う為、切り口は非常に鋭利となっています。
ムダ折をしていない板金は鋭利な切り口が出てしまう為
非常に危険な状態となってしまいます。
ムダ折りを行うことで鋭利な切り口が出ることなく安全な状態で施工できます。
最もポピュラーとなっているムダ折りを行う理由は上記のような理由ですが
ムダ折りを行う理由は他にもあります。
前回のブログでは、ムダ折りを行う理由について詳しくお話しています。
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。
今回お話する内容は【雨仕舞いと防水の違い】という内容についてお話させて頂きます。
【防水】というと完全に水をシャットアウトし、内部に水が侵入しないようにする
という事は容易に想像できるかと思います。
では【雨仕舞い】とは何か?辞典で調べるとこのように出てきます。
【雨水が建物内部に入らないようにすること。また、その施工方法】
建築の業界では、【雨仕舞い】はその施工方法自体を指している事が多く
「雨仕舞いをしっかりして施工する」や「雨仕舞いを行うことが難しい」
などと表現されます。
とは言っても「結局の所どちらも同じことでは?」と思われる方が多いのではないかと思いますので
今回のブログでは両者の違いについて詳しく解説して行きたいと思います。
【防水】は鉄筋コンクリート造(マンションや学校など施設)の屋上部分に施工される事が多い工事です。
ALCと呼ばれる気泡コンクリート造の建物は施工状態のままでは水が染み込んでしまう為
雨水を直接受け止める屋上屋根は完全に密閉する必要があります。
その為、継ぎ目などは存在しないよう、隙間なくシーリング処理と塗膜処理を施します。
このように分厚い塗膜で覆って完全密閉する施工を【防水】と呼びます。
雨仕舞いは防水と違い材料に沢山の継ぎ目があり、完全密封状態ではありません
しかし、その材料の継ぎ目は意図して作られている物が多く
材料どうしの最適な組み合わせを行う事により
構造を駆使して水をより高効率で排出する事を狙って作られています。
内部に水を侵入させないという結果論では同じ事ですが水の流れる過程が全く違います。
雨仕舞いでは通気目的により意図的な継ぎ目を発生させている場合も多く
防水と雨仕舞いでは空気の流れ、湿気の逃がし方という点でも差異が見られます。
巨大となるマンションや施設の建設の場合は構造上住宅のような湿気逃がしなどが作れません
その代わりに空調設備を充分に整えますので屋上には【防水】が向いており
住宅など小規模の建築には構造上湿気の逃がしなどが必要不可欠となりますので【雨仕舞い】
が向いているとされます。
いかでしたか?今回のブログはお役に立てたでしょうか?
私たち板金職人が行っている施工は【雨仕舞い】であり
水の流れを熟知していないと施工する事は難しい仕事です。
防水工事は大規模な建設の際に行われる事が多い仕事ですので
一般の方々の目に触れる機会は少ないと思います。
住宅の雨漏りを止めたい場合は私たち板金職人の【雨仕舞い】の仕事ですので
雨漏りしている、悩んでいるという方は板金業者にご連絡下さい。
弊社は、銅板葺き工事、雨樋工事、各種板金工事、コーキング工事、雨漏り工事、外壁板金工事を承っております。
工事をお考えの方はお声掛け下さると幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
これからも皆様のタメになる情報を発信していきますのでよろしくお願いします!
皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
弊社のHP
https://takahashibankin-kogyo.com/