こんにちは!!髙橋板金工業ブログ担当の加治です。
昨日の夕方から今日にかけて再び豪雨に襲われました。
私たちは屋根の上でびしょ濡れになりながら緊急養生を済ませて
屋根から降りました。
降りる際には足が滑って落ちないように配慮しながらとなりますので非常に危険です。
DIYが流行っておりますが、濡れている屋根はプロですら落ちる危険性が高く、命がけの作業となります。
屋根の上に上がる際は十分注意して作業を行うようにお願いします。
前回のブログでは、怠ると屋根材の性能が発揮出来ない!【割付け】の大切さについて詳しく解説します。
という内容についてお話させて頂きました。
皆さんは【割り付け】という言葉に聞き覚えが無いと思います。
【墨出し】と呼ばれる事もあり、屋根自体に特殊なチョーク粉を含んだ糸を
屋根材の寸法通りに引いて線を付けて行く事を【割付け】【墨出し】という用語で表現されます。
屋根材は機械で成形される事が多いのですが、完璧に寸法が合っているかというと
実は誤差や公差があるので、基準となる寸法線が引かれていないと少しづつズレて行きます。
前回のブログでは、割付けを行わないと具体的にどうなるのかを写真付きで詳しく解説しています。
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。
今回お話する内容は【棟板金飛散による雨漏り】という内容についてお話させて頂きます。
棟板金は屋根の継ぎ目に雨仕舞の目的で設置される板金の事で
場所の関係上、風を一番強く受ける場所でもあります。
その為、今まで幾重にも渡る研究と工夫により風雨から守る為の施工方法が考えられてきました。
ですが、経年劣化には勝てず【最も不具合の多い場所】と呼ばれる場合もあります。
そこで今回は、棟板金が飛散した場合どのような不具合が起こるのか?
また、どのようなメカニズムで雨漏りするのかを詳しく解説して行きたいと思います。
棟板金は画像に見えるように木材の下地【貫板】に対して釘で締結されています。
貫板は棟板金を屋根に固定する為の大事な下地材で、劣化してしまうと棟板金自体の締結力が無くなり
少しの風でも飛散してしまうという危険性を秘めています。
また、棟板金が1度飛散してしまうと、貫板の間の隙間は屋根下地まで直結している部分となります。
この部分に水が入りこんでしまうと雨漏りする可能性が高くなります。
まだ、下地の上に被せる【ルーフィング】が生きていればある程度の降雨ならば抑える事が出来るでしょう。
しかしながら、貫板が腐った事が原因で棟板金が飛散してしまった家は
かなりの年数が経過しているハズですので
ルーフィングも正しい機能を発揮できていない可能性があります。
こうなってしまうと100%雨漏りしてしまう事になります。
上記で触れた通り、棟板金が飛散してしまった所で
ルーフィングが生きているとある程度の降水量には耐えられると言いました。
つまり、棟板金が飛散してしまった屋根で雨漏りが起きている現場は
ルーフィングが死んでいる可能性が高いという事になってしまいます。
これは何を意味するのでしょうか?
ルーフィングが死んでいると様々な弊害が生まれてきます。
例えば、結露しやすい季節(特に冬)に屋根の裏地に水が結露します。
この水を下地に染み込ませないように防水線を張った物がルーフィングです。
結露による水の染み込みは非常に怖い現象で
時には「雨漏りしているのではないか?」と思われるほどの水が室内に侵入します。
室内に水が侵入している場合はまだそこで気づけるので良いですが・・・
結露の水で徐々に下地が痛んでいき、知らぬ間に屋根下地の木材が全て腐って死んでいた
という現象も多数見てきました。
また、ルーフィングが死んでいると、強風を伴う雨の吹込みにより
屋根の中に侵入した水から屋根下地を守る事が出来ません。
棟板金が飛散してしまった際に雨漏りしているとルーフィングも危険な状態
と疑ってみた方が良いかもしれません。
知らぬ間に家の屋根下地が浸食されてしまうのは耐えがたい物があるからです。
いかでしたか?今回のブログはお役に立てたでしょうか?
今回は棟板金の飛散から見える別の視点についてお話させて頂きました。
皆さんのお家の棟板金は大丈夫ですか?
気になる方は台風が来る前に1度点検を行うことをオススメします!
弊社は、カラーベスト葺き替え工事、銅板葺き工事、雨樋工事、各種板金工事
コーキング工事、雨漏り工事、外壁板金工事を承っております。
工事をお考えの方はお声掛け下さると幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
これからも皆様のタメになる情報を発信していきますのでよろしくお願いします!
皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
弊社のHP