こんにちは!!髙橋板金工業ブログ担当の加治です。
前回のブログでは現在世界で120万トンの需要を誇るガルバリウム鋼板の歴史についてお話をさせて頂きました。
日本は明治時代から板金屋根が一般に普及して来ました。
その頃から板金屋根は【腐食】という問題を抱えていましたので、長らく【腐食しない鉄板】を求めて研究が続けられていたそうです。
そこに海外の研究によって【ガルバリウム鋼板】が登場して来ました。
日本でも商品化されたガルバリウム鋼板は【腐食】という問題を解消し、建築業界に大革新をもたらした素晴らしい素材です。
その耐久性はステンレス並みで、20年以上経過していても錆びは殆どありません。
前回のブログではその【ガルバリウム鋼板】について「いつから使われ始めたのか?」を詳細に書いています。
気になる方はご覧頂けると幸いです。
↓前回のブログ
さて、今回は前回のお話にも出てきた【カラー鉄板】についてお話していきたいと思います。
【カラー鉄板】【亜鉛メッキ鋼板】【ガルバリウム鋼板】「沢山出てきてどれがいいのか分からないよ・・・」
そう思われる方もいらっしゃる事でしょう。
上記の写真がカラー鉄板で葺かれた屋根となります。
3種類の鉄板は新品の状態では見分けが難しいので分からなくなるのも無理はありません・・・
しかし、この3種類の鉄板には明確な違いがあります。
以前のブログでは【亜鉛メッキ鋼板】【ガルバリウム鋼板】についてお話したので今回は【カラー鉄板】に絞ってお話していきたいと思います。
ガルバリウム鋼板と亜鉛メッキ鋼板について詳しく知りたい方はこちら!
カラー鉄板は、その名の通り通常の鉄板に塗装処理を施したものになります。
表面に塗装処理を施しただけの鉄板ですので雨などで塗装が剥がれてしまいます。
その為、数ある建築用鋼板の中でも一番錆びやすい素材となります。
錆びやすい理由はそれだけではありません
板金加工を行う際、切断を行う必要があります。
切断後の断面は塗装が無くなるので鉄板が剥き出しになってしまいます。
これが何年も続いてしまうと切断面から錆びが腐食して行き、簡単に穴が空いてしまいます。
【亜鉛メッキ鋼板】と大きく違うのは【犠牲防食】がない事です。
【犠牲防食】とは何かと言いますと
【錆びやすい金属】に【更に錆びやすい金属】を密着させる(重ね合わせる)事で
【更に錆びやすい金属】が代わりに犠牲となって錆びてくれる事を言います。
亜鉛は鉄より錆びやすい金属です。
この特徴を利用すれば亜鉛が完全に腐食して無くなるまで鉄は錆びません
カラー鉄板には上記の効力がない為、塗膜が無くなった部分から錆び始めてしまいます。
一見するとカラー鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板は見分けが難しいので古い家の方は注意が必要です。
2000年以前に家を建て、板金屋根を葺かれている方はカラー鉄板である可能性が高いです。
知らずうちに錆びて穴が空いてしまっているかもしれません
少しでも気になる方は業者に診てもらう事をオススメします。
いかがでしたか?カラー鉄板がどのようなものかお分かり頂けたでしょうか?
カラー鉄板は今では使われる事が無くなりましたが、古い家ではまだ使われている住宅を見かけます。
経験上、殆どのカラー鉄板で葺かれている屋根はボロボロで腐ってしまっている状態です。
弊社では住宅の板金は全てガルバリウム鋼板にて施工しています。【銅板やステンレスご要望の方は変更可能です】
家の寿命を延ばす為に皆さんもガルバリウム鋼板への葺き替えを検討してみてはいかがでしょうか?
最後まで読んで下さりありがとうございました!
これからも皆様のタメになる情報を発信していきますのでよろしくお願いします!
皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
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