2023年4月3日
こんにちは！！髙橋板金工業ブログ担当の加治です。
前回のブログでは、神社仏閣の歴史から学ぶ【銅板屋根の葺き替え周期】についてデータと共に詳しく解説
という内容についてお話させて頂きました。
前々回のブログでお話させて頂いた銅板屋根についての内容では
【銅板屋根は１００年寿命の屋根】とご紹介させて頂きました。
しかし、実際の住宅に使用するとなるとフワッとした情報よりも確実なデータが欲しいと思います。
そこで、現在日本各地に建てられている神社仏閣はどの程度の周期で
屋根の葺き替えを行っているのか？
前回のブログでは実際のデータを交えながら住宅に使用できる周期について説明しています。
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。
今回お話する内容は前回、前々回と同様に銅板のお話です。
お話するテーマとしては【歴史上の建築物で現在まで残り続ける銅板屋根】
という内容でお送りします。
銅板屋根は日本各地の神社仏閣の屋根に使われており
皆さんも一度は目にしたことがある屋根だと思います。
【１００年寿命】と言われる銅板屋根は銅板厚みが０．３５mm厚みの物が
大半を占めており、一番オーソドックスな屋根の材料厚みとなります。
その他にも０．４mm厚みの物もあり、場合によって使い分けを行っています。
では、現在まで残っている日本で一番最古の銅板屋根の仏閣
それは【どのくらい？】の年月経っており
【どのような？】素材で施工されているのかをご紹介したいと思います。
現在、日本で最古の銅板屋根の施工方法と当時の素材を見る事が出来る場所があります。
それは愛知県 瀬戸内市の【定光寺 徳川義直公の廟】です。
非常に低い場所に屋根があり、当時の施工の方法が観察できます。
その【当時】の年代と言う所が恐るべきもので【１６５２年】！
今から３６９年も前に施工された屋根が未だに残っているのです。
日本各地の歴史ある神社仏閣の銅板屋根は風化してしまい、何度も葺き替えられているのに対し
徳川義直公の廟はなぜこんなにも長い間その形を保っていられるのかを検証したいと思います。
徳川義直公の廟は銅板葺き、というよりも銅瓦に近い形態の屋根です。
形も寺院の本瓦葺き屋根に近い物があり、現代で言う【心木入り瓦棒葺き】とほぼ同じ葺き方です。
現代でも神社仏閣の屋根には【銅板瓦棒葺き】が見れる場所もありますので施工法は同じと言えます。
しかし現代の銅板と比べるとその厚さは２mm～３mmと驚異的な厚みで
昔は圧延技術も無かったので、槌による叩き出しでその形を造っていたと考えられます。
これは途方もないことで、美しい瓦棒の形にどうやって成型したのかが気になる所です。
ここまで分厚い銅板ですと３７０年近くもその形を保っていられるのも納得できます。
ここまでの説明から、銅板は非常に長持ちの長寿命素材だと認識して頂けたはずです。
実際に私も勉強を重ねるうちにドンドン沼にハマってしまい
自分の葺いて来た銅板の経過を観察しながら、さらなる研究を重ねていきたいと思いました。
現代ではガルバリウム鋼板が主流となっていますが
これから先どのように時代が動くかは分かりません
ガルバリウム鋼板が時代遅れという日もやって来るのでは？とも思っています。
その時には銅板の時代がやって来るかもしれません
屋根には沢山の歴史と浪漫が詰まっています。
皆さんも神社仏閣に赴く際は屋根にも目を向けてみてはいかがでしょうか？
弊社は、銅板葺き工事、雨樋工事、各種板金工事、コーキング工事、雨漏り工事、外壁板金工事を承っております。
工事をお考えの方はお声掛け下さると幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございました！
これからも皆様のタメになる情報を発信していきますのでよろしくお願いします！
皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
弊社のHP
https://takahashibankin-kogyo.com/