こんにちは!!髙橋板金工業ブログ担当の加治です。
前回のブログでは 板金屋根は風に弱い!?【板金屋根の捲り上げ被害】について詳しく解説します。
という内容についてお話させて頂きました。
板金屋根の弱点である【捲り上げ(まくりあげ)】ですが
多くは知られておらずどのような現象なのかも知られていない方もいるかと思います。
捲り上げとは下から吹き上げる風の力によって板金屋根が吹き飛んでしまう現象です。
どのような場所に多いかと言うと、【軒先】【ケラバ】【水上】に多い被害現象です。
これは採用される板金屋根の種類によっても変わってきます。
具体的には縦ハゼ葺きや立平葺などの軒先はハゼによって補強される為捲り上げの被害は受けにくいです。
前回のブログでは、捲り上げが起こった現場の写真を交えて説明しています。
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。
今回お話する内容は【板金屋根の捲り上げ現象の対策】という内容についてお話させて頂きます。
前回ご紹介した通り、板金屋根は軒先唐草やケラバ唐草が補強されていない状態では
捲り上げという下から吹き上げる風によって板金が剝がされてしまう現象が起きるという
内容をご紹介させて頂きました。
この現象は特定の条件が重なると引き起こされてしまう
いわば板金屋根の課題とも言える現象です。
前回ではどういった状態で現象が起こるかを説明しました。
今回は具体的にどういった対策がされるのか、その一例をご紹介させて頂きます。
上記の断面図をご覧下さい。
これは通常の唐草の固定方法ですが、横葺き屋根等では
上記の絵の赤色で示した唐草にハゼを引っかけて施工する為、軒先は唐草の強度に頼った設計となってしまいます。
しかし、唐草だけの状態だと施工方法にもよりますが、非常に頼りない設計となってしまいがちです。
その場合は上記の絵の緑色で表した裏板のように唐草下がりの引っかけに付いた状態で施工されている状態にする事で
下からの吹き上げ風があった場合でも唐草の捲り上げが起こりにくい設計となります。
高度な技術は必要ですが、安全な施工例の一つとしてこのような施工があります。
上の絵のように、破風板が存在せず垂木自体が化粧となる場合
については破風板が付かない為、裏板を仕込んだ施工が行えません、そのような場合
唐草の先端はどのように補強するのかと言うと
唐草と同色となるようにステンレスの釘を選定し、唐草の下がりに打ちます。
しかしながら、釘穴からの水侵入もありますし、釘頭が見えるので意匠的に劣ってしまうという事が欠点です。
釘穴からの水侵入防止対策として、あらかじめ下地に水止め用のブチルテープを貼る
ルーフィングを下げておくなど、水入りしないような対策が必要となってきます。
いかでしたか?今回のブログはお役に立つことが出来たでしょうか?
今回は施工における技術的なお話となりましたので、少し難しかったと思われる方もいらっしゃるかもしれません
しかし、このように施工技術を見て頂ける事で、皆さんが家を見る参考になればと思います。
弊社は、カラーベスト葺き替え工事、銅板葺き工事、雨樋工事、各種板金工事
コーキング工事、雨漏り工事、外壁板金工事、火災保険による工事を承っております。
工事をお考えの方はお声掛け下さると幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
これからも皆様のタメになる情報を発信していきますのでよろしくお願いします!
皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
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