こんにちは!!髙橋板金工業ブログ担当の加治です。
前回のブログでは 谷板金からの雨漏りを減らす【ちょっとした工夫】について詳しく解説します。
という内容についてお話させて頂きました。
多数の屋根の複合する寄棟造の屋根では屋根と屋根の接合部分に必ず谷板金が設置されます。
しかしながら、谷板金からの雨漏りは多い時では年に数十件もの相談があるほど
雨漏りのトラブルに見舞われる可能性が高い場所です。
理由は過去のブログでもご紹介していますが
銅板時代やカラー鋼板時代の谷板金の穴あき
汚れやゴミの詰まりによる排水不足
強風により谷接合部分の屋根材がめくれる事による風害
など挙げるとキリがないような多種多様なトラブルに見舞われます。
特に、最近の雨漏り傾向としては【強風に伴う吹込み雨】が原因とされる雨漏りがあり
下葺防水シートの【ルーフィング】が生きていれば助かっているような少量の吹込み雨
なども、経年劣化によるルーフィング機能低下によって雨漏りを引き起こしている事が多いです。
その為、谷板金周りは非常に気を付けて施工を行う必要があります。
前回のブログでは弊社が実際にどのような対策を行って谷板金周りの施工を行っているか
ご紹介しています。
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。
今回お話する内容は【高排水雨樋という選択】という内容についてお話させて頂きます。
近年の気候状況は積極的に雨樋開発が行われていた20年前とは打って変わり
1度に降る降水量が非常に多い状態に見舞われる事があります。
私が学生時代の頃は【通り雨】と言うと長くて30分ほどで降りやむ雨が多く
それも今のようなバケツをひっくり返したような降水量は少なかったような記憶があります。
しかし、近年は短時間で降水量が100mmを簡単に超えてしまうような
突発的な豪雨が多くなってきており【ゲリラ豪雨】という名前が付けられるほど
激しい雨が降り注ぐようになりました。
この状態では昔主流であった半丸雨樋や平行樋では排水量が足りず
短時間の突発的豪雨の間にオーバーフローしてしまい
外壁や破風周りに小さなダメージを蓄積し続けてしまう事になりかねません
近年大きな雨樋が主流になってきているのは上記の理由があり
近年ではローコストの建売ですら高排水型の雨樋が採用されています。
そこで今回のブログでは高排水雨樋と通常の平行樋を比べてご紹介したいと思います。
近年では例え建売住宅であっても、屋根の面積が大きい場合(片流れや片面の面積が大きな切妻屋根など)
では、気候条件の降水量計算から上記の写真のような高排水型雨樋が採用されています。
今は片流れ屋根でキューブ型の家が主流となってきていますので
1面の屋根面積が大きく雨樋への負担も非常に大きくなっていますので
このような納まりとなる事が多いです。
古い家の場合半丸が多いので、現在の降水量ではオーバーフロー現象が起きている家も少なくありません
安全を取って高排水型雨樋に変更する事も1つの手段ではないかと思います。
1面の面積が小さくなりがちな寄棟屋根などは、排水量計算から平行樋が採用される事もあります。
ただし寄棟の場合は4面前週に雨樋が設置されるケースが殆どですので
少しでも勾配不良を起こしてしまうとすぐにオーバーフロー現象が発生する可能性がある
という注意点があります。
新築から20年は問題ないのですが、古い寄棟造の家は注意する事をオススメします。
また、平行樋では排水量が少ないので竪樋の落としが多くなってしまいます。
少しでも竪樋の量を少なくして外観を良く魅せたいのであれば高排水型雨樋に
【サイフォン現象】を利用した竪樋が各メーカーから発売しており
通常の竪樋落とし量が半分になるという優れモノですので
竪樋の量を減らしたい!!家の外観から雨樋落としを少しでもなくしたい!!
という方は近くの信頼のおける工務店や業者に相談してみてはいかがでしょうか?
いかでしたか?今回のブログはお役に立つことが出来たでしょうか?
雨樋の世界は奥が深く、様々な性能があるのですが
一般の方々にとっては全く目立たない縁の下の力持ち・・・
なのですが、軒先の一番目立つ場所に設置されているという矛盾を抱えた物が雨樋ですので
実は雨樋を変えるだけで家の印象、街並みの印象という物がガラリと変わってしまうのです。
高排水型雨樋は性能面だけでなく、その優れたデザイン性にも大きな魅力があるのです。
皆様のお気に入りの雨樋が見つかれば幸いです。
弊社は、カラーベスト葺き替え工事、銅板葺き工事、雨樋工事、各種板金工事
コーキング工事、雨漏り工事、外壁板金工事、火災保険による工事を承っております。
工事をお考えの方はお声掛け下さると幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
これからも皆様のタメになる情報を発信していきますのでよろしくお願いします!
皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
弊社のHP