こんにちは!!髙橋板金工業ブログ担当の加治です。
前回のブログでは 台風被害を防ぐ為の【事前対策】について詳しく解説します。
という内容についてお話させて頂きました。
近日今年初の台風が九州に上陸し、本州方向へ動いて来ました。
幸い熱帯低気圧に変化して被害はありませんでしたが・・・
今年上陸する台風がどのような被害をもたらすかは誰にも分かりません。
毎年多かれ少なかれ何かしらの台風被害を受けている方々がいらっしゃるので
対策を行っていても損にはならないと思われます。
前回のブログではどのような状況の家が被害を受けやすいのか?
実際の現場を元にご説明させて頂いています。
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。
今回お話する内容は【屋根の谷板金を雨漏りから防ぐ工夫】という内容についてお話させて頂きます。
多数の屋根の複合する寄棟造の屋根では屋根と屋根の接合部分に必ず谷板金が設置されます。
しかしながら、谷板金からの雨漏りは多い時では年に数十件もの相談があるほど
雨漏りのトラブルに見舞われる可能性が高い場所です。
理由は過去のブログでもご紹介していますが
銅板時代やカラー鋼板時代の谷板金の穴あき
汚れやゴミの詰まりによる排水不足
強風により谷接合部分の屋根材がめくれる事による風害
など挙げるとキリがないような多種多様なトラブルに見舞われます。
特に、最近の雨漏り傾向としては【強風に伴う吹込み雨】が原因とされる雨漏りがあり
下葺防水シートの【ルーフィング】が生きていれば助かっているような少量の吹込み雨
なども、経年劣化によるルーフィング機能低下によって雨漏りを引き起こしている事が多いです。
その為、谷板金周りは非常に気を付けて施工を行う必要があります。
そこで今回のブログでは弊社が実際にどのような対策を行って谷板金周りの施工を行っているか
ご紹介したいと思います。
こちらは雨漏りの為、瓦屋根からコロニアル屋根への葺き替え工事を行った現場の写真です。
こちらは入り組んだ寄棟造のお家でしたので必然的に谷板金が設置される事になりましたが
弊社では上記の写真のように上部のコロニアル屋根材を谷板金まで突き出して合わせ
更に上からコーキング処理を施しています。
なぜこのようにするのかと言うと、谷板金と棟板金が交差する場所は谷板金が切れており
水返しの折り込みによって水の侵入は防いでいますが、それでも谷板金の切れ目が剥き出しになってしまうのは
強風を伴う吹込み雨が谷板金に当たった際、内部に水の侵入を許してしまう可能性があるからです。
少しでも吹き込む雨を防いでおきたい、そう考えて上記の写真のようにしています。
表に出ているコロニアル屋根の幅は182mmですので、棟板金と合わせて弱点である板金の
切れ目に傘をさしているという状態を作っています。
弊社では板金屋根の谷板金でも同様の事を行う時があります。
上記の瓦屋根と板金屋根との接合部に当たる谷の頂点は谷板金の切れ目になりやすいので
わざと谷板金を被せるようにして立平屋根を伏せ、更に水の流れを促進させる為
谷板金の中心折り目を延長させるようにして立平屋根にも折り目を付けています。
更に毛細管現象を止める為に中には捨てコーキング処理を行っています。
このようにすると谷板金の弱点である切れ目や折り目が隠れてしまい
吹込み雨や多量の雨が流れたとしても雨水が容易く内部に侵入する可能性は低くなります。
いかでしたか?今回のブログはお役に立つことが出来たでしょうか?
家は1度雨漏りしてしまうと大きなダメージを負ってしまうので
屋根の施工に携わる私どもは細心の注意を払って念入りに施工を施します。
今まで雨漏りしてきた現場をいくつも診断してきた為
【このような状態では雨漏りする】という状態を沢山見てきました。
雨漏りの悩みは我々職人も施主様達もかなり疲弊してしまいます。
1人でも多くの人が雨漏りの悩みが無くなれば良い・・・と切実に願います。
弊社は、カラーベスト葺き替え工事、銅板葺き工事、雨樋工事、各種板金工事
コーキング工事、雨漏り工事、外壁板金工事、火災保険による工事を承っております。
工事をお考えの方はお声掛け下さると幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
これからも皆様のタメになる情報を発信していきますのでよろしくお願いします!
皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
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